死と生きる―獄中哲学対話

評価・詳細レビュー

(5.0点)
一気に読みきった。
言葉の怒涛と応酬は常軌をあからさまに逸脱している。

哲学者・池田晶子と死刑囚・陸田 真志の手紙のやり取りが書籍になったもの。

拘置所のなかで、哲学的思索を続ける陸田氏。
思索は時に、思索事態の普遍化を誘発し、その延長線上に殺人の許容へ至る場合がある。
なぜなら、死それ自体は不幸ではない、とすることができるから。

池田氏はそれを断罪する。
殺人犯であり死刑囚である陸田にしか書けない思索がある、
たどり着けない真理があると。

人を殺すということはどういうことか、その考えを書けと。
ドストエフスキーのような天才が「罪と罰」で想像で描いた、
その殺人という行為を実行に移した殺人犯・死刑囚にしか書けない、
そこを考えて表現せよと、愛をもって糾弾する。

圧巻の書籍。

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