真実―新聞が警察に跪いた日

著者
出版者
柏書房
価格
¥1,995

評価・詳細レビュー

(3.5点)
http://honz.jp/articles/-/40475 で知りました。
北海道警察の圧力に易々と屈し、社員(同僚)を平気でスケープゴートにしようとする北海道新聞社の体たらくっぷりがすごい。

また、本題ではないが、終盤で明かされる『泳がせ操作失敗、大麻国内流入』事件が、実は道警が暴力団の大麻密輸を意図的に見逃したものだという話にも驚き。
これは、元道警の 稲葉圭昭 氏が書いた『恥さらし(講談社)』という本に詳しく書かれているようです。

合間に書かれている、著者が新聞奨学生になって新聞と出会った時の話や、新米記者の時のエピソードなども良い。(むしろこっちの方が興味あったかも)

「裏金報道」から6年以上が経ち、裁判のための資料準備をしている最中、当時の事が思い出せなくなるシーンでは、
どんな小さな事でも、一々記録しておくべきだと感じました。(特にマスコミ取材では)

裁判の被告という立場から書かれているので、原告(道警元幹部)は悪く書かれているだろうということや、
北海道新聞社を退職して高知新聞社に転職したという立場なので、道新は悪く、高知新聞は良く書かれているだろうと言うことはあるでしょうが、
もし何かタレコミをするときに、北海道新聞社には持ち込みたくないし、調査報道に力を入れる高知新聞は応援したいと思いました。

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