A Skeleton Key To Finnegans Wake: Unlocking James Joyce's Masterwork (Collected Works of Joseph Campbell)

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神話学者からの解釈だが、「ジョイス語」の細かい原文の意味の解説や作品背景についての詳しい言及有。これを読んだあと原文でジョイスを読むといいかもしれない。ケルト神話、アイルランド独立問題、ブルーノやヴィーコの思想……様々な謎かけが含まれていることが見えてくる。
『神話の力』で有名な神話学者ジョーゼフ・キャンベルによる『フィネガンズ・ウェイク』の研究書。ジョイス理解の手引きとして。

評価・詳細レビュー

(4.0点)
神話学者ジョゼフ・キャンベルによるフィネガンズ・ウェイクの意味の解説とキャンベル自身の見解の述べられたジョイス論でもある。
主に言葉の裏側に潜まされた意味を章毎に解読していくという趣旨の文献で、注釈として加えられている箇所に目を通すだけでも、ジョイス本人が作品のなかに含めたメッセージを翻訳ではなく原義から知ることが可能ともなってくる。
このA Skeleton Key to Finnegans Wakeの特徴は平易にジョイスの持つ原語の多義性を知ることとともに、『フィネガンズ・ウェイク』本編の概要をも辿っていけること。
『フィネガンズ・ウェイク』は原文で読むには難解だと覚える方はむしろ原文理解を高めるためにこの書を読むことをお薦めする。特にアイルランド神話と聖パトリックとアイルランド独立運動とについて詳しい場合はジョイス語の意味することも難なく掴めるようになることだろう。
ジョイス入門者も、原文でジョイスを理解したい方にもお薦め。

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