岩波講座 世界歴史〈13〉東アジア・東南アジア伝統社会の形成―16−18世紀
評価・詳細レビュー
引用
「伝統社会の形成」。今日我々が「日本的社会」「朝鮮的社会」などとして思い浮かべるそれぞれの社会の特質が、。太鼓からの不変のものでは必ずしもないということ、むしろ、特定の歴史的状況の中でそれぞれの社会が直面した問題の人々が真摯に取り組むなかで形成されたものであることーーーその生成的過程をとらえたいということが、このテーマを設定した趣旨であった。
「およそ人間のつくりなす国家・社会とはいかなるものであり得るのか」。十六世紀以降の活発化する交流の中で秩序化の課題を共有しながら、人々はそれぞれの社会に固有の秩序を手探りで作り上げてきた。我々の生きる社会も、そうした営みの延長上にあることに、改めて気付かされるのである。
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