アフターダーク (講談社文庫)

著者
出版者
講談社
価格
¥540

つぶやき

もはや卑怯です。ちょうおもしろい。
いちばん最初に読んだ村上春樹さん。

評価・詳細レビュー

(5.0点)

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(4.0点)
初めての村上春樹でした。
電車の中で「これで終わりかよ!」と叫びそうになりました。
が、印象に残っているシーンも多く、あとからジワジワ来ます。
「この本面白いのかも?」みたいな。

海外の人はこれを読んでどんな感想を抱くのか気になります。

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引用

何かをうまくやることと、何かを本当にクリエイトすることのあいだには、大きな違いがあるんだ。
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「ねえ、僕らの人生は、明るいか暗いかだけで単純に分けられているわけじゃないんだ。そのあいだには陰影という中間地帯がある。その陰影の段階を認識し、理解するのが、健全な知性だ。そして健全な知性を獲得するには、それなりの時間と労力が必要とされる。君はべつに性格的に暗いわけじゃないと思う」
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彼女は言う、「それで思うんやけどね、人間ゆうのは、記憶を燃料にして生きていくものなんやないのかな。その記憶が現実的に大事なものかどうかなんて、生命の維持にとってはべつにどうでもええことみたい。ただの燃料やねん。新聞の束やろうが、火にくべるときはみんなただの紙切れでしょ。火の方は『おお、これはカントや』とか『これは読売新聞の夕刊か』とか『ええおっぱいしとるな』とか考えながら燃えてるわけやないよね。火にしてみたら、どれもただの紙切れに過ぎへん。それとおんなじなんや。大事な記憶も、それほど大事やない記憶も、ぜんぜん役に立たんような記憶も、みんな分け隔てなくただの燃料」
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