つぎの岩につづく (ハヤカワ文庫SF)
評価・詳細レビュー
Yoshikazu Nagai
156 册
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156 件
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0 件
(5.0点)
単に科学技術の粋を描いたり、宇宙や別の星の住人を物珍しく描
くこと。これだけがSFではない。それは以前にも書いたように思
う。異世界や異文明を描くことで、人類自身を描こうとする営み
、これもSFの大切な役割ではないかと思っている。
本書は題名からも想像できる通り、シリアスなハードSFではない
。16編の短編からなる本書は、むしろ軽妙ですらある。その中の
数編はSFというジャンルではなく、一つの短編として世に問える
だけの内容となっている。人間存在を違う視点から描くという点
において。
むしろ、SFという固定観念で読んでかかるよりも、優れた短編集
として読んだ方が良い気がする。SF的な設定を借りてはいるもの
の、示唆に富んだ内容はすぐれた短編集を読む喜びを充分に与え
てくれる。
視点を変えて自分自身を、人類自身を眺めたとき、どんなに滑稽
なものか。自分に悩んだ時、行き詰った時。視点を変えることで
それらの悩みが取るに足りないものだったということはままある
ことである。本書はそういう視点変換のトレーニングによいかも
しれない。
'14/3/12-'14/3/15
くこと。これだけがSFではない。それは以前にも書いたように思
う。異世界や異文明を描くことで、人類自身を描こうとする営み
、これもSFの大切な役割ではないかと思っている。
本書は題名からも想像できる通り、シリアスなハードSFではない
。16編の短編からなる本書は、むしろ軽妙ですらある。その中の
数編はSFというジャンルではなく、一つの短編として世に問える
だけの内容となっている。人間存在を違う視点から描くという点
において。
むしろ、SFという固定観念で読んでかかるよりも、優れた短編集
として読んだ方が良い気がする。SF的な設定を借りてはいるもの
の、示唆に富んだ内容はすぐれた短編集を読む喜びを充分に与え
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視点を変えて自分自身を、人類自身を眺めたとき、どんなに滑稽
なものか。自分に悩んだ時、行き詰った時。視点を変えることで
それらの悩みが取るに足りないものだったということはままある
ことである。本書はそういう視点変換のトレーニングによいかも
しれない。
'14/3/12-'14/3/15
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