ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」

自らの利益に反するような情報でも公開する情報源(例えば自社製品に対する否定的なレビューも公開する企業)は、信頼できる存在だと見なされるのである。
批判的なコメントは、ブランドへの信頼感を高める。それは企業の素顔、本当の姿を見せてくれるからだ。そして人々は本物だと感じられるものに対して好感を抱く。〈略〉この20年間というもの、プッシュ型のマーケティングの洪水が人々を襲っており、「まずは疑ってかかる」というのが人々の基本姿勢になっている。彼らはうわべなどにごまかされない。完璧なブランドなど存在せず、あらゆるものに改善の余地があることを、消費者は知っているのである。(p236)
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企業に対する信頼が生まれる過程は、新しく出会った人々に対する信頼が生まれる過程に似ている。それはゆっくりと進み、数ヶ月や数年かかる場合がある。(p239)
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社会的な絆は、幸福感の中心的な要素であるという研究結果が発表されている。他人と深い関係を持つ人ほど、幸福を感じているというのだ。(p38)
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人々が近況をアップデートするのは、「つながっている感覚」を生み出すためだ。たとえその相手が地理的に離れた場所にいたとしても関係ない。(p37)
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社会心理学における長年の調査によると、人々が会話をする目的は、社会的な絆を形成してそれを深めることにある。私たちは会話を通じてお互いを理解することができるのだ。(p37)
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人々が何千年もの間、オフラインで行ってきた社会行動が、いまオンラインに移ってきていると言える。ソーシャルウェプの登場といっても、単にオンラインの世界がオフラインの世界に追いつこうとしているだけに過ぎない。(p26)
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現代のコミュニケーション技術を使えば、何百、何千といった人々とつながることができるにもかかわらず、私たちはごく少数の親しい友人たちと付き合うというスタイルを維持している。デジタルコミュニケーション技術によって、異なるグループが垣根を超えてつながることができるようになったのに、彼らはお互いに独立を保っているのだ。携帯電話のアドレス帳に何百という連絡先が登録されていたとしても、その中のたった4人を相手にした通話が、通話全体の80パーセントを占めているのである。(p25)
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企業がソーシャルウェブを理解しようとすると、技術や技術の変化に目を奪われてしまうことが多い。しかし本当に必要なのは、人間の行動に注目することだ。そして人間の行動が変化するスピードは非常に緩やかである。その多くは長い時間をかけて進化してきたものであり、人が一生の間に感じられるほどのスピードで変化することはほとんどない。(p24)
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私たちは周囲にいる無数の人々から影響を受けているが、特に影響を受けやすいのが、「自分に似ている」と感じられる人々だ。この傾向は特に、相手と自分とを同列に並べて考える際に強くなる。例えば同じ年代や同じ人種の人々、同じ出身地や同じスキルを持つような人々だ。(p148)
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人々がどんな自動車を買うかは社会的な属性とは関係がなく、周囲にいる人々がどんな自動車を運転しているのかによって決まる。〈略〉また自慢したくなるような自動車に乗りたくても、周囲の人々が自動車に関心を持っていないのであれば、その標準に合わせるようになる。(p147)
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どう行動すればいいのか、あるいはどう考えればいいのか自信が持てないとき、人は周囲にいる人々を観察する。これは「ソーシャルプルーフ(社会的証明)」と呼ばれる脳の働きだ。他人の行動を観察しているとき、私たちの脳は彼らがどう考えているのかをシミュレーションしていることが研究によって分かっている。(p146)
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何らかの判断を下す場合、無意識脳は目の前にある選択肢を評価して、導かれた結論に応じて肯定的あるいは否定的な感情を生み出し、それを意識脳に伝える。その結果に応じて肯定的あるいは否定的な感情を生み出し、それを意識脳に伝える。その結果、人は選択肢のひとつに好意を抱くようになる。そのときには、無意識脳が詳細な分析を終えていて、私たちに何をすべきかを伝えているのである。(p181)
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誰かから何か頼まれると、さらに依頼主が自分の尊敬する人物だったり、自分のことを考えていてくれると信じている人物だったりすると、損得勘定を一切抜きにして、その依頼に応えたいという欲求が心に湧いてくる。(p194)
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実は無意識脳には意識脳の20万倍にも達する処理能力がある。〈略〉無意識脳は過去の経験や、失敗から学ぼうとし、膨大な過去の記憶に基づいて結論を下す。そして意識脳は、無意識脳が下した結論というインプットを得たうえで、直近の短期記憶に基づいて働くのである。(p179)
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実は人の行動の大部分は自分ではアクセスすることができない無意識脳によって促されているのである。私たちはなぜ特定の行動をとるのか、どうしてある結論に至ったのか、あるいは将来どのような行動をとるのかをきちんと説明することができない。(p174)
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人は理性的な存在であり、あらゆる場面で肯定的な意見と否定的な意見を比較し、明らかになっている事実をベースにして合理的な判断を下すものだと考えられてきた、しかし現在では、この考え方は脳の働きを正しく表したものではないことが明らかになってきている。(p170)
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「自分のことをちゃんと見ていてくれる」という感覚と、「自分のことを監視している」という感覚の間には、紙一重の差しかないのである。(p234)
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ほとんどの場合、人々が強い絆を結んでいる相手は10人に満たない。5人に満たないという人も多いだろう。人は「親友」と呼ばれるグループを、非常に小規模に保つものなのである。3000名の米国人を対象にしたある調査によると、彼らが持つ強い絆は2人から6人の間だった。(p107)
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強い絆とは、親友や家族などの存在を指す。彼らは最も信頼できる人々であり、心理面での支援を求める相手でもある。私たちが幸福を感じるうえで、強い絆は非常に重要な存在だ。強い絆を持つ人々は心臓病の発症率が低く、カゼやインフルエンザにもなりにくいことが研究によって明らかになっている。(p105)
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リズ・スペンサーとレイ・パールは研究を通じて、人間関係を次の8つのタイプに分類している。
*知り合い
相手をそれほど詳しく知っているわけではないが、趣味やスポーツなど共通の話題を通じてつながっている人々。
*情報源
情報やアドバイスを共有し合う人々(特に仕事やキャリアに関係する分野であることが多い)。
*遊び友だち
主に楽しむ目的で集まった人々。それほど深い関係を築くことはなく、心理面で支援を与え合うこともない。
*協力者
心理面ではなく、実務面での支援を与え合う人々。
*仲間
「遊び友だち」と「協力者」の両方の側面を持つ人々。遊ぶために集まったり、実務面で助け合ったりする。
*癒し手
仲間に近いが、心理面での支援を与え合う人々。
*相談相手
一緒にいることが楽しく、お互いに秘密を打ち明け合うような人々。しかし実務面での援助を提供する立場にはない。
*親友
非常に親しく、これまでの7つの要素を併せ持つ人々。
「相談相手」と「親友」の数は非常に少なく、5人未満であることが多い。
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多くの研究の結果、私たちは他人と「6次の隔たり」でつながっているが、影響力については3次までで、つまりつながりを3回たどった地点にいる人物までであることが明らかになっている。言い換えれば、友人の友人の友人までが私たちに影響を与えるわけだ。(p82)
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人は平均で4から6のグループに属しており、それぞれのメンバーは10人に満たないことが多い(メンバー数の平均は4人である)。同じグループに属するメンバーは同士はお互いに顔見知りだが、他のグループに属する人々とは面識がない。(p78)
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