暴走する「世間」―世間のオキテを解析する (木星叢書)
十一、二世紀にキリスト教会は「告解」の制度をつうじて、当時民衆の間にまんえんしていたゲルマン的な俗信・迷信を、「異端の教え」として徹底的に否定した。俗信や迷信をおこなった者に、さまざまな贖罪を科してそれを禁止したのだ。前にものべたように、この神への告白と都市化によって、「世間」が否定され、個人や社会が形成された。(p136)