「世間」の現象学 (青弓社ライブラリー)
私たちがある困難な課題をかかえて意思決定しなければならないときに、もっとも自然な方法は「なるべくしてなった」というやり方である。柄谷行人は、わが国では自発性と構造的強制があいまいにからまりあっており、作為と自然の二項対立が成立しえず、意思決定はいつも「いつのまにかこう成ってしまった」というようになされるという。(p61) [x]