芸術原論 (同時代ライブラリー)
芸術と似たようなものに趣味というのがある。(略)でも芸術とどうしても違うところは、消費だけがあって創造がないということだろう。/しかし最近はこのタイプのものが多い。実用社会を逸脱するエネルギーが芸術ということにはならずに、この消費一色の趣味の世界に流れ込む。生産性を逸脱しながら、芸術の創造をも忌避するところが、やはりこの世の中のどん詰まりを示すようで、溜息が出るのである。
「本物そっくりのエネルギー」51-52ページ
--出典: 芸術原論 (同時代ライブラリー)
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