赤ちゃんを産むということ―社会学からのこころみ (NHKブックス)
システム化された出産に対して、人間的な出産のあり方を求める運動は、すでにあちこちで始められている。それらは、「過剰介入」に対して「自然の尊重」を、「管理」に対して「自由」を、「専門家の支配」に対して「産む側の主体性と権利」を対置する。そして、医療の対象として身体へと部分化された分娩ではなく、家族の出来事としての社会的・文化的にトータルな出産をめざしていく。