自分の小さな「箱」から脱出する方法
実際、息子とわたしの自己正当化ときたら、まあ見事なもので、ほとんど共謀しているといってもいいくらい。お互いに、『ほら、あんたにひどい事をしてやるよ、そうすりゃあんたは俺を責められるだろ。そしてあんたが俺にひどいことをすれば、俺はあんたを責められるってわけだ』って、いいあってるようなものなの。
もちろん、そんなふうにいいもしなければ、考えもしなかった。でも、お互いにやっていることや自己正当化が、あまりに完璧で調和がとれているものだから、まるで共謀しているとしか思えない。だから、互いに相手に対して箱に入っている複数の人間がいて、お互いの感情に背き合ってる状況を『共謀』と呼ぶの。

-p166 CHAPTER14 なぜ自分ばかりが責められるのか