予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
ダンキンドーナツには、スモール、ミディアム、ラージのコーヒーしかなかったが、スターバックスでは、ショート、トール、グランデ、ベンティのサイズがあり、カフェアメリカーノ、カフェミスト、マキアート、フラペチーノなどの高貴な名前の飲み物を売った。つまり、入店の経験がほかとはちがったものになるように、できることをすべてやった。ほかとはかけ離れた経験にすることで、わたしたちがダンキンドーナツの価格をアンカーに使わずに、かわりにスターバックスが用意した新しいアンカーをすなり受け入れるように全力を尽くしたのだ。