上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)
いちばん要注意なのは、これまでに築いた地位に心理的に安住し、上達の対象をなにも持たない状態でいることだ。自分ができるようになったことだけをやり、自身の新しい能力を耕そうとしない生活を続けると、次第に、緊張を失い、自分自身を大切にすることをも忘れてしまうことになる。そうなると、いつの間にか、専門の仕事に関する判断も、新しいことを避ける保守的な傾向に染まっていく可能性がある。