邪悪なものの鎮め方 (木星叢書)
評価 : (3.0点)

タイトルにもなっている「邪悪なもの」とは、
・常識や倫理観が無効になるくらい「どうしたらいいか分からない」
・しかも放っておくと厄災が起こる
と定義されている。

あー。確かに。
大人になってから、殊、30歳を越えたあたりから、つとに感じるなー。
そういう意味で、家庭や学校は極めて理知的だ。
世の中ほど、理不尽に、不条理に満ちた世界もないもんだ。

本作はそういった「邪悪なもの」への処し方が書かれてあるが、
大元には内田氏自身の純粋な知的好奇心が脈々と底流している。
ちょっとうがった見方をすれば、生の社会でさえ(だからこそ?)、
彼にとっては体系化・構造化のための観察地なのか、とも読み取れる。


参考になった人:0人   参考になった