平成武装正義団 (SPコミックス)
評価 : (5.0点)

あらすじだけ言うと、いじめられっ子が強くなって、かつて自分をいじめた奴らに復讐する、というよくあるお話なんだけど、いじめ方も復讐の仕方も漫画的に強調され過ぎていておもしろい。
絵柄が結構漫画よりで、ギャグっぽい言語感覚も合わせて、笑いながら読める一冊だと思う。「バッキャオーム」とか「直角ターン! バイビー!」とか「サッカーボールキック!」とか、色々癖になる。
手塚治虫に倣い、キャラクターを役者と捉え、自分という劇団に所属するキャラクターに役を割り当てている、と作者の山口自身が語っているが、本作はその辺も含めてあらゆる点が後の「覚悟のススメ」の原点となっている。
現在リイド社SPコミックから出ているものは修正がきついので、出来ればオリジナルを読んで欲しい。山口貴由のリイド社復刻本は全部修正が施されているので、買うなら古本の方がいい。


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