アシュラ (上) (幻冬舎文庫 (し-20-2))
評価 : (5.0点)

「銭ゲバ」の次に描かれたんだっけ?
「羅生門」と同じ時代の飢饉を背景にした物語だったと思うが、母親が赤ん坊の主人公を焼いて食おうとするところから始まるんですね。あまりに残酷だ、というので、これも教育委員会から突き上げを食らったらしいです。
まあ、結局生き延びるわけですが、主人公は「生きていくためなら他者を殺しても良い」という極めてシンプルな行動原理なので、以降の描写も問題アリです。当時の貧農が孤児を奴隷にしていた、というエピソードも真実味がある。
長期連載を考えていたのだろうが、意外と狭い範囲の話だけで終わってしまった感じ。打ち切りっぽいね。


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