抱擁〈1〉 (新潮文庫)
評価 : (5.0点)

文学ヲタなら文句なしに面白い小説。
ヴィクトリア朝詩人のファンなら尚良し(名前が引き合いに出されることが多いし、引用も多い)。
架空の詩人の著作、日記、書簡、そして彼らを研究する学者たちによる研究書など、作中テキストの量は膨大で、読んでいると情報量に頭が追いつかないと思える時もあったが、焦らずしっかり読めば素晴らしい結末へと辿り着くことは難しくは無い。
テキストを主人公たちと一緒に追うことで、自分も同じように研究に参加しているかのようで楽しい体験だった。


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