池上彰の宗教がわかれば世界が見える (文春新書)
評価 : (3.0点)

世界の三大宗教の解説だけでなく、日本人がそれらの宗教とどのように関わってきたのか、関わっているのか、関わっていけるのかも書かれている。
はじめに本書では、宗教と政治が密接に関わっている世界情勢について、また、どれだけ人々が自分の宗教をもち、その信条にのっとって暮らしているかについて述べられている。
一方、日本人は無宗教と思いがちだが、それは意識できないほど自然に宗教的な態度や思想が身についているからだという。それが、世界から見ても珍しい、宗教から自由な国を作っている。
もう一つの、本書のねらいとして、団塊の世代が高齢者となり、病・老・死を考えなくてはいけなくなった時の宗教の入門の本になっている。

戦後の貧困から新興宗教が勃興したが、今はそれらは下火で、スピリチュアルブームやパワースポットブームに代表される、よりライトな宗教的行為が流行っているが、それは江戸時代のような安定期の社会にもみられた現象だという。なるほど。

3時間くらいで読めました。手軽です。


参考になった人:0人   参考になった