新訳 君主論 (中公文庫BIBLIO)
評価 : (3.5点)

「マキャベリズム」というと「目的のためには手段を選ばない」という意味だけど、
その言葉はもちろんこの「君主論」を書いたマキャベリに由来している。

全体でも160ページ足らずで、
かつ26テーマに分かれて書かれているので思いのほか読みやすかった。

ともかくこの本の価値は、
徹底してリアリスティックで合理的な思考が生み出していると思う。

そして本書から学ぶべきなのはその思考方法自体ではないかと。

もちろんその思考が生み出した結果であることの諸々の名言は
非常に鋭くてインパクトもあるし、
現代でも役に立つものもあるだろうけど、
盲目的に援用するのはそれこそ「愚かな君主」が陥りがちの危険な罠だと思う。


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