くらやみの速さはどれくらい (ハヤカワ文庫 SF ム 3-4)
評価 : (4.0点)

なかなか読み進められなかった。
自閉症の主人公の描写が緻密で、感嘆した。と、同時に、自閉症の人も必要な支援を受け社会的に自立しながらも、謂れのない差別を受け、「治療」されなければならないことに胸が痛んだ。

ただ「自閉症」「SF」というキーワードぬきにしても、自分とは何か、という誰にでも当てはまるテーマに帰着するあたりが見事な本作。
読了後、前書きを読み返すと涙が出た。


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