本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本

(5.0点)
右開き、左開きで、栞の紐も赤と緑の2本。
興味深い本。
この本に、恵文社をはじめとする有名本屋というかユニークな本屋というか、創意工夫をして街に愛されえている本屋を巡るエッセイが掲載されている。
そこには、僕が浪人時代から大学卒業まで、通いつめた「ちくさ正文館」も紹介されている。
牧野(剛)さんや(小林)敏明さんの手引きはあったにせよ、いま僕が本を読むことが面白いと言える礎はこの本屋で築かれている。
あの頃、千種、今池には、パチンコ屋よりも面白い本屋がいくつかあった。
その本屋をぐるりと巡ることが休み時間やバイトの後の時間の楽しみだった。
話を、この本について戻すと、本を読む面白さとそれによるコミュニケーションの構築を様々な角度から試みている著者の思いがよく表れている。
いま話題の「セカイカメラ」とまったく同じ発想の本のウェブサイトが書かれていたのには驚いた。
確かに、本を読んで、どの部分でどのように感じたかを多くの人が共有できると、また面白い本お読み方ができそうである。

「両A面」の「本の未来をつくる仕事」が以上。

そしてもう1面の「仕事の未来をつくる本」だが、キーワードは「お金をもらわない仕事」「なにものかになる」「フリーター・フリーランス」。
「仕事」の側面を「お金をもらう/もらわない」「やりたい/やりたくない」「時間/成果」で仕分けして、わかりやすく説いている。

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