四季 秋 (講談社文庫)
「 [...] 私だけを見てほしかった。明らかに嫉妬していました」
「扇風機のように、前にしか風が来ないのなら、こちらを向いてくれないと困りますけれどね。たとえば、太陽はどう?メキシコが晴れていたら、その分、日本は損をしますか?」
「つまり、その差は、何ですか?」
「貴女が、太陽を好きになったか、扇風機を好きになったか、の差です」
つまり、何をするかを自分で考え、人の分まで仕事を作っている。上からはなにも言われないのに、今の方が忙しく感じるのが不思議である。人から言われてやることが仕事だと考えていたのに、それも逆だった。
自分が一番よく知っていること、自分にしか事情がわからないことも多くなった。もし結果に間違いがあれば、それはすべて自分の責任になる。そういったプレッシャが、彼女を慎重にし、そして、何度も立ち止まり、後ろを振り向かせるようになった。その分、前進速度は衰えた。周囲を見回すようになり、逆に自分の立場が理解できるようになった。前ばかりを向いていた頃には、考えもしなかったことだ。
タグを入れることで、書籍管理ページで、タグ毎に書籍を表示することが出来るようになります。
また、スペース区切りで入力することで1つの書籍に複数のタグをつけることもできます。
※注意: このタグはあなたの管理用だけでなく、書籍自体のタグとしても登録されます。あなた以外の人に見られても問題ないタグをつけてください。
また、スペース区切りで入力することで1つの書籍に複数のタグをつけることもできます。
※注意: このタグはあなたの管理用だけでなく、書籍自体のタグとしても登録されます。あなた以外の人に見られても問題ないタグをつけてください。
友人に本をおすすめする
相互フォローしている友人がまだいません。