終の住処

著者
出版者
新潮社
価格
¥1,260

評価・詳細レビュー

(5.0点)
サラリーマン作家の芥川賞受賞として話題になったこの本。

読後の印象は、その前に読んだ「ガラパゴス化する日本」http://liblar.com/book/4062880385
の余韻が残っていたためか、非常に寒々としたものだった。

有能で真面目なサラリーマンが、外見では華やかに昇進して
いく一方、内側では怪異現象に遭遇したり、妻と11年も話
をしなかったりと、波乱に満ちているにも関わらず、それは
公的な場での彼の評価にはまったく影響を与えない。

アメリカへ乗り込んで重要な商談を片付けた後に残っていた
のは、ろくろく登場しなかった娘の親離れ。そして待っている
のは心が通ったとはとてもいえない妻との今後の生活。

日本という国家の戦後史が一人の男性に凝縮されたように感
じたのは私だけだろうか。そしてこれからの日本は・・・・?
活気をなくした老人だちだけが旧来のものを守りつつ余生を
過すものになってしまうのか?

この本ではそのような問題提起がなされているように読んで
しまった。

'11/11/10-'11/11/11

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(4.5点)

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(3.0点)

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