世界史 下 (中公文庫 マ 10-4)

(2.5点)

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世界史上19世紀から20世紀初頭のヨーロッパ以上に他の文明を圧倒した文明はいない。
それは何故か?

この疑問が下巻の中心的なテーマになっている。

もちろんヨーロッパの卓越は直接的には産業革命/民主革命(著者はこれが両輪だと見なしている)に
求められるわけだけど、1500年からのヨーロッパの自己変革がそれを可能にしたと論じている。

それ以前にも発明はあったし、理論のようなものもあったわけだが、
科学的思考を手に入れたことによって、
手当たり次第ではなくある程度計画的に物を創りだすことができるようになった。

これは人類史を考えても驚異的な飛躍と言える。

本書はあくまでも著者のパースペクティブありきの歴史書なので
読者がそれを「真実」としてとらえる必要はまったくない。

各トピックごとに自分なりの疑問/仮説をもって読んでいくと
生きた読書体験ができると思う。

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