動物が幸せを感じるとき―新しい動物行動学でわかるアニマル・マインド
Tatsuto Nakamura
159 册
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36 件
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0 件
(5.0点)
著者の1人は動物に関する研究者の中で、最も有名な1人であるテンプル・グランディン。犬、猫、野生動物、動物園動物、馬、牛、豚、鶏と幅広い動物種について自身の経験を交えながら語ることが出来る人など、世界広しといえど彼女ぐらいではないでしょうか。
また、共著者のキャサリン・ジョンソンの功績もすばらしく、ジャーク・パンクセップ博士の四つのもっとも大切な情動システムを採用することで、この本に一貫した考え方をもたらしています。
この4つ(正確には7つ)の情動システムは、動物の行動と心をより結びつける大きなヒントになるでしょう。
僕個人としては、著者たちが必ず人間社会(特に経済性)に立ちかえり、地に足の着いた議論をしていた点に感動を覚えました。
一方、動物の福祉を考える上で「苦痛」を唯一の指針としている点は、「命」を重視する僕らにはすんなりと受け入れることは難しいかもしれません。
僕自身も、野生下で危険な目に遭う動物より、良く管理された処理場で処理される動物の方が幸せであるという考え方は、まだすんなりとは飲み込むことが出来ません。
ただし、この「苦痛重視」の考え方は特に西洋に共通するようであり、動物福祉を推進していく上では、現在もっとも客観的であり有効な指針であることも事実です。
本書は翻訳もすばらしく読みやすく、動物と人間の関係について興味のある全ての人に読んで欲しい1冊だと思います。
また、共著者のキャサリン・ジョンソンの功績もすばらしく、ジャーク・パンクセップ博士の四つのもっとも大切な情動システムを採用することで、この本に一貫した考え方をもたらしています。
この4つ(正確には7つ)の情動システムは、動物の行動と心をより結びつける大きなヒントになるでしょう。
僕個人としては、著者たちが必ず人間社会(特に経済性)に立ちかえり、地に足の着いた議論をしていた点に感動を覚えました。
一方、動物の福祉を考える上で「苦痛」を唯一の指針としている点は、「命」を重視する僕らにはすんなりと受け入れることは難しいかもしれません。
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