完訳グリム童話集〈1〉 (ちくま文庫)

評価・詳細レビュー

(4.0点)
「赤ずきん」や「灰かぶり(シンデレラ)」(共に2巻収録)等で有名な全7巻からなるグリム童話集です。子供の頃に誰もが聞いたり読んだりした事がある童話を、ある程度歳をとってから読むのもまた興です。
 グリム童話自体、各地の民話を集め、編集したものなので似通った話が多く、3巻あたりから話のパターンは大体掴めてしまいますが、2巻までは純粋に楽しめるでしょう。
 この本そのものの話で言えば、それこそ子供に読み聞かせ出来るような優しい訳文に、温かみのある挿絵とグリム童話の世界観をよく表しています。また、各巻の解説では、版を重ねるごとに起るグリム童話の変化や、「本当は怖いグリム童話」の検証といったグリム童話を様々な角度から見た考察があり、解説だけでも読む価値があります。

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引用

グリム童話を聞いたり読んだりして、人が幼いころから、無意識のうちに、さまざまな精神の可能性になじむのは、意味の深いことです。そうした可能性を展開し、統合することができれば、人は成熟に達することができるでしょう。そういうわけで、わたくしは、グリム童話は子どもの本としてふさわしい、と思います。-第6巻解説「グリム童話は人間の可能性に対応する」p.307-
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