佐藤可士和のクリエイティブシンキング
美大生の頃は美術という共通言語があったため、相当曖昧なことでも友人同士で感覚的に理解し合えることがほとんどだったのですが、一般社会ではそれが全く通じなかったからです。たとえば、企画会議でビジュアルを見せて「これカッコいいでしょう、分かりますよね?」と言うだけでは当然ながら誰も理解してくれず、最初はずいぶん苦労しました。そのアイデアの新しさや独創性、造形的な美しさ、時代への適合性などを、言葉で分かりやすく説明しないと誰にも分かってもらえないことを痛感し、どうにか理解してもらおうと四苦八苦していました。そのときにパワーを発揮したのが見立てです。くどくどと説明するより「要するにxxみたいなものです」「xxに喩えるとこういうことです。」と的確に見立てられると一気にイメージの共有ができて、考えていることがうまく伝わり仕事がスムーズに済むという経験をしました。それ以降、かなり意識的に見立てを訓練するようになったのです。 (p36
日本ならではの伝統的な表現方法のひとつに"見立て"があります(...)生け花で花を擬人化し女性になぞらえることや、日本庭園の枯山水において、巨石で山や島を表し、砂利に緩やかな曲線の筋をつけて水の流れを表したりするのも同様の精神です。落語の世界でも、扇子や手ぬぐいという限られた道具を使って、蕎麦をたぐったり手紙を書いたりする様子を鮮やかに演ずるシーンがよくみられます。優れた美意識を伴った見立てのこころは、日本のさまざまな文化における原点であり、対象を別の何かに例えて表現することで、対象の本質が浮き彫りにされ、さらに既存の価値を超えた新たな価値が見いだされてきました。 P34
僕も、広告会社に入社したばかりの頃は、よく悩み事を書き出していました。頭の中で悶々と考えるだけだと、いろいろなことが複雑に絡まって全く気持ちの整理がつかず、知らず知らずのうちにストレスになっていました。現在担当している仕事のこと、プライベートのこと、クリエイターとしての葛藤、会社員としての立場、クリエイティブとは?ビジネスととは?・・・・。一つひとつを書き出すことで、自分の気持ちが整理できてくると、いい意味で割り切れて、いらいらやもやもやが急激に減ったのです。
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