横道世之介

著者
出版者
毎日新聞社
価格
¥1,680
(5.0点)
大学生活を描いた小説にはとにかくよわい。

この本を読んでいて自分の大学生活のことを色々と思い出してしまった・・・

この本が面白いのは単に大学生活だけをえがくだけでなく、挿話として登場人
物たちの十数年後の日常も描かれていること。

そのことによって、すごく話の奥行きが深くなっていると思う。

そういえば私も大学を卒業して十数年たっているけど、作中の登場人物が在学
時と想像もしなかった将来の姿で描かれているのと同じように、私も今の自分
がこのような今を歩んでいるとはまったく想像できていなかった。そのことが
また、余計にこの本に対して愛着を持つ理由でもある。

後を振り返ることに否定的な考えを持つ人もいるけれど、そんなことはなく、
楽しかった時期を単純になつかしもうよ。

と私は強く思った。私にとっては著者の代表作と目される「パレード」「悪人」
よりも印象が強かった。また読みたいなあ・・・・

'11/11/11-'11/11/12

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