ぼくの村は戦場だった。

著者
出版者
マガジンハウス
価格
¥1,575
(4.0点)
無関心でいることは恐ろしいな…。

本書は著者がアフガニスタン、ウガンダ、チェチェン、コソボ、イラクについて、それぞれの紛争や内戦の原因や経過といった史実ベースの部分から、現地に生きている人たちのインタビューや撮影を通じて感じた著者の感覚まで含めて書かれてある。

正直、ほとんどが初めて知る内容だった。

アメリカの侵攻後、忘れ去られていくアフガンの話。子供を拉致して兵士に育て上げるウガンダの話。いまだ根深く争い続けているチェチェンの話。人種の違いによる怨嗟を繰り返しているコソボの話。そしてアメリカ占領後の治安悪化というイラクの話。日本の大きなメディアでは焦点が当てられない世界各地で起きている不合理な事実がたくさん書かれている。

だから、読み進めていると「どうしてこういった情報が大々的に報道されていないのか」という疑問が産まれてくる。
それとも自分が目を向けていないだけなのか。
こういった悲劇を知らないでいることはどうなんだろうか。
シリアスな内容だけに明快な答えは出ないけど、いろいろと考えが巡っていく一冊。
まずは関心を持つことが、良い方へ向かっていく最初の一歩なんだろうな。

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