第1部 世界経済を牛耳るアメリカの意図
第1章 覇者の狙うスクラップ&ビルド<復興需要>
金融史上のターニング・ポイント
為替レートを利用した借金棒引き
なぜ日本人は為替の激変を無抵抗に受け入れられたか
ハリケーン・カタリナ後のショック・ドクトリン
一部の集団に都合のよい大統領
チリは新自由主義経済学者の実験台にされた
第2章 基軸通貨を巡るドルとユーロの戦い
PIIGS問題
劇的な危機をもくろむのは誰か
ヘッジ・ファンドの暗躍
欧州団結とユーロにこだわる理由
ドルはなぜ、基軸通貨たりえるか
原油価格に潜むドル対ユーロの構図
第3章 ギリシャ危機は、こうしてつくられた
最貧国の立場とIMFの存在
アジア通貨危機、中南米危機との共通点
日本は世界のデフレを一気に背負わされた
なぜ欧州はユーロ安を望んだか
バルカンに強い影響力があったギリシャ
黒海・カスピ海地域を巡る米ロの覇権争い
指摘される地域通貨構想の脆弱さ
ギリシャ危機に垣間見える米国の利益
第4章 人民元・ドルペッグ制の終焉
中国への経済的・軍事的・心理的プレッシャー
日本経済は反面教師
為替レートを巧みに利用する米国の戦略
中国バブルのピークはいつか
周辺国に広がる「新・人民元圏」
日本に降りかかる、とんでもない影響
第2部 日本の金融体力を増進させる
第5章 国民にはメリットがない金融政策と税制
国内には出回らなかった巨額の資金
ヘッジ・ファンドが円資金を世界中に投資した
住宅バブルをあえて放置したFRB
バブルのツケを解消する次なるバブル
日本国民の税金は誰のために使われたか
消費税が大企業に還付されている
第6章 国の借金問題の本質を見極める
ギリシャは対岸の火事にすぎない
痛みを強いて国民を貧困にさせた小泉政権
プライマリーバランス・ゼロは意味がない
日本国の借金の本質とは
政府短期証券の増える謎
ハイパーインフレは起きようがない
国内の資金の流れ
法人税ゼロが続く金融機関
消費税率をあげる前にすべきこと
第7章 金から見る各国の通貨戦略
外貨準備はなぜ必要か
日本が保有している外貨資産総額
圧倒的に高い米国債比率
金準備が高い欧米ときわめて低い日本
新興国で進むドル離れ
今でも金にこだわっている米国
相対する二つの勢力
米国がもくろむ借金の棒引き
第8章 日本を富ます切り札”ゆうちょ”
モノトリアム法案で目指したもの
金融機関のホンネと債権者分類
条件緩和で生き返る中小企業
財政投融資への懸念
ゆうちょのポートフォリオは完璧だった
市場で機敏な動き
日銀とゆうちょ、阿吽の呼吸の株買い・ドル買い
期待できる政府系ファンドとしての役割
エピローグ 今こそ経済的な独立を果たすと
資金の流れを正常化せよ
財政健全化の抵抗勢力
民主党政権への期待
鳩山・小沢退陣のB面
世界は日本を財政悪化とは見ていない
依存体質から脱却せよ