長期安定雇用の人が減るので、福祉のための税収や積立金などが減少します。労組と労働政党も弱くなるので、福祉の切り下げがおこり、格差がますます激しくなります。正規雇用が減り、就職争いが激しくなります。低い学歴では「マックジョブ」に就くしかありませんから、大学進学率が上がります。
ただし、かつてのように、みんなが受験競争をするというかたちにはなりません。家庭が豊かで成績のいい層は競争が激しくなりますが、それ以外は中堅以下の学校にに行っても将来が知れているので、意欲が下がって勉強をしなくなる層が増えます。こうして、親の格差が子どもの世代でも再生産されることになります。(p20)
--出典:
社会を変えるには (講談社現代新書)