最後の家族 (幻冬舎文庫)
引きこもりに関わっている人で、いやな感じの人物に昭子は会ったことがない。威張る人や自分を飾る人がいない。ハセガワ・チームカウンセリングの女性も穏やかで、信頼できそうな人だった。引きこもりと向き合っている人たちは、説教とか命令とか叱責とか激励とか懲罰とか、そういったものにはまったく意味がないと、みんな骨身に染みてわかっているのだ。それも本で読んだり誰かに教えてもらって、ではなくて、実際に引きこもりの本人と対する間にからだに染みついていく。(p114)
--出典: 最後の家族 (幻冬舎文庫)
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