音楽をまとう若者
私は本書で提示した「好きな音楽」の三層構造——「パーソナル・ミュージック」「コモン・ミュージック」「スタンダード」——を用いて、若者が対人関係において「音楽という衣服をまとう」のだと考える。(略)この「衣服」は、自分を差異化するための先端ファッションにもなれば、自己アイデンティティを防御するための「鎧」や「戦闘服」にもなる。知識や評価の統制から逃れてはじめて、高校生は自己防衛のための「鎧」を脱ぎ、「パーソナル・ミュージック」という皮膚を見せることができる。
(本書218ページから引用)
--出典: 音楽をまとう若者
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