営業所によっては地元の小さな運送業者を下請けに使って配達をやらせていたケースがあったが、禁止した。第一にドライバーは単なる運転手ではなくセールスマンであるべきと考えたから。ドライバーが良い態度でお客様に接し、荷物を集めてこなければ宅急便は成り立たない。だから、後方部隊には下請けを使っても、第一線のお客様に接する者は社員でなければならない。
第二に宅急便の損益は集配車の稼率によって決まるからである。だんだん荷物ご増えて集配個数が上がれば利益がる。それを一個配達したらいくら払うという下請け契約に依存ていると効率が良くなると利益は下請けに下請けのものになってしまう。
--出典:
小倉昌男 経営学