山手線内回り
評価 : (3.0点)

3作品はいっている。
どれも生理的嫌悪感をひきおこす描写がおおい。セクシュアリティやジェンダー、イエを主題としている部分もみられる。記述は冗長で、中断がおおく、よみにくい。
1つめの山手線内回りは猥雑な描写がおおいものの、意識のながれ的に周囲をとりこんで思考しているさまがリアルでおもしろい、長くなく、よくまとまっている。視点人物は山手線内回りを一周して自殺者に献花する。
2つめの高田馬場はかなりポストコロニアルのにおいをかんじる。作者が在日朝鮮人であることも考慮にいれてよむべき。しかしかたよった記述ではない。視点人物は一児の母で、自殺。
3つめの五反田はさめきった夫婦の物語。夫が視点人物で妻が自殺。
後ろ2編はドラマなどでありがちな展開。


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