Pの密室 (講談社ノベルス)
評価 : (5.0点)

読者の期待に応えようとすればするほど、内容、トリックそしてそれに比例して名探偵の資質がずば抜けて上がっていかなくてはならないのが推理小説。

その無茶ともいえる読者の要求に応えようとする氏の作品、私は昔から読んでいて好きです。けれどさすがに要求にはきりがないので、歯止めをかけるために最近は御手洗氏はずっとスウェーデンに行っていることにしていたけれど、とうとう幼少の頃の神童振りを引っ張り出そうとしてきたのがこちらの作品。

名探偵コナンや金田一少年の事件簿にインスパイアされたということがあとがきに書かれていたけれど、さすがにそこまでしなくてもよかったのでは、と思う。

けれど御手洗少年の能力は別におけば、やはり一件無茶な謎の散らばり具合をまとめあげる力量はさすがというべきか。

'11/9/23-'11/9/23


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