かもめ・ワーニャ伯父さん (新潮文庫)
評価 : (5.0点)

かもめもワーニャ伯父さんも、恋とか名誉欲とか挫折とか絶望とか、人の一生に起こりうるありきたりなモチーフと、ゆるやかな、時に激しい台詞のやりとり、絶妙な間を用いて語られる「静劇」だ。
派手さは無いが、静かな衝撃を与えられる。台詞のみで生き生きと描写されるキャラクターそれぞれの生き様に、私は時に共感を覚え、時には畏敬の念を抱くのだ。


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