銀河不動産の超越 Transcendence of Ginga Estate Agency (講談社文庫)
評価 : (3.5点)

不動産屋で働き始めた気力不足の主人公が、ふとしたきっかけで住むことになった大屋敷。そこで暮らす平凡な主人公と、そこに次々に集う住人達が織りなすヘンテコな日常。日常を飛越えそうで飛越えない、ゆったりとした感じが優しいストーリー。
活発な顧客たちとは対照的に、主人公の高橋は彼らをひたすら受入れるだけである。ただ、それは彼自身の受入れる人間としての器の大きさも表す。だから最後には、彼の元にいろんな「幸せ」も転がり込んでくる。決して偶然ではなく、彼自身が持つ、人として大切な能力なんだろう、と思わせる。
すごい好きな話、ただボリューム不足な感じがするので、人物とかをもう少し掘り下げて描いてほしかった。深夜の30分枠とかで連ドラにしたら、多分面白い。


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