アヒルと鴨のコインロッカー (ミステリ・フロンティア)
評価 : (5.0点)

この本も著者の本で読めていなかった本の一つ。

読み終えた直後にブータン国王夫妻来日のニュースを耳にし、ブータン
の風土や国民性に色々の描写があっただけに興味深かった。

過去の様々な出来事とその2年後の現在とが交互に登場し、現在の謎の
出来事が2年前の出来事のどういう結果から生じるのか?ということで
否応なしに話に引き込んでいくところはさすがというか。

単純に殺害や事件の謎というよりも、奇妙な行動を提示し、そこから出
来事の理由に迫っていく作風は、初期の著者の特徴だったのだな、と改
めて思った。

謎がさらりと明かされつつ、その謎が解明されると小説の盛り上がりも
余韻以外残らない、といった推理小説とは違った魅力を再確認した。

'11/11/13-'11/11/14


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