ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である
評価 : (2.0点)

ネット上で有名な人たちへインタビューしてる本。
タイトルのとおり、「ネットで」成功してる人たちへスポットを当てている。

以下感想。

成功とはなんであろうか、その意味を見直す時に来ていると感じた。
富や名声を手に入れる事が成功なら、それはとても容易に理解できるし
いままでもそう理解されてきた。

ネット上、現実世界、インターネットの黎明期にはこれらは明らかに区別され
当初は現実世界での堕落者がネット上での可能性、成功を夢見て入り浸っていた印象をもつ。
しかし、ネット上でもようやく富や名声という意味での単なるパイ争いに現実世界のそれと
同一のものを見出しつつある。すなわち、単なる成功か不成功かその二元論への一喜一憂である。

さて、ネット上と現実世界のパイ争いに一定のめどがたったいま、さらなる富や名声を私たちは競い合い
時には抜け道を見つけそれが全てであるかのように生きつづけるのだろうか。
私はそうは思わない。ネットという世界を手に入れ、空間にとらわれない、つまりロングテール的な広さを
獲得した私たちには様々な承認や自己実現が可能となったはずである。
それは従来の成功か不成功かの二元論ではなくもっとパーソナルで多様なものである。

間違いやすいことは自分らしく生きることと、自分勝手に生きることは全くもって異なるものであることである。
これはとても紙一重なものであり、しかし明確に区別されるものだ。
純粋な可能性と人間的な可能性は違う。自由な空間を得て、様々な可能性が増えたことで
今まで以上に一人一人が人間的にどうあるべきかを考え、試行錯誤するべきである。


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