虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
評価 : (4.0点)

内省的な語り口にもかかわらず、過剰すぎるほどの知識と情報量が放り出されていく文章が特徴の、近未来SF。
明らかにゲームを意識したアメリカの機密部隊の話だけど、主人公の青年のコンプレックスと罪悪感に焦点が当てられている。

デビュー作ならではの若干の文章の青臭さも相まって、主人公ナイーブさがよく表されているのが面白い。
全体としては、映画の「CURE」に近い感触を感じた。


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