Boy’s Surface (ハヤカワ文庫JA)
評価 : (3.0点)

とにかく読みづらい。他の作家の3倍は時間かかります。ただ、やっぱ円城塔を嫌いになれない。
伝わるかどうか分からないこと、もはや出会うことのないかもしれない相手、それでもその相手に何かを「伝えようとする意思をを持ち続けること」、がテーマとして明確にあり、この読みづらさはそのための一種のギミックなのだ。
ただ、惜しむらくはまだそのテーマのための素材(ストーリー)が見つけだせていない。
これはその試行錯誤の一作。

この素材探しにに答えを出す道筋が「これはペンです」「道化師の蝶」といった近作なんだと思う。


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