わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

(4.0点)
かなり前に原文の本をもらったけれど挫折して、先日翻訳があるのを知って購入。前半には子供ならではのこだわりや、独自の遊びなどが細かい情景描写と共に書かれていて、いつの間にか忘れてしまった幼い頃を思い出せたり。映画でも観たい一作。

Completed the Japanese version of Never Let Me Go, which I gave up reading the original version many years ago. The story itself is melancholy, but reminded me of my childhood from characters' behavior. Look forward to seeing the movie.

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(3.5点)

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(4.0点)
穏やかな主人公が語る、キャッチャー・イン・ザ・ライ。という印象を最初もった。翻訳だからか。
何も知らない子供たちが成長するにつれて、隠れていた、あるいは隠されていた事実が見えるようになる。
映画にもなっているらしいので、観てみたい。

以下ネタバレ。

隠されていた事実じたいは、それほど難しい謎にはなっていない。それを解き明かすのではなくて、すでに知っている語り部が、知らなかったころの子供の頃から記憶たどる過程がほとんどに費やされている。他人がどう思っていたから、どう感じていたかを、憶測、想像し、あとになって「こうだった」というのが分かるエピソードもある。

分かってなくて、だんだん分かるようになって、という過程が繰り返されるのだけれど、年齢を重ねるにつれて無邪気さが減っていき、現実的な洞察が多くなる。だからこそ、非現実的な大前提を少しずつ明かされ、受け入れていく彼らがとても悲しそうに見える。

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