オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より (幻冬舎新書)
大体の思考法は、何か問題があったら潜らずに、「じゃあ、どうしよう、こうしよう、こうしょう、こうしよう」と、上へ上へと積みあげていってしまうんです。
よくあるロジカル・シンキングとか問題解決法もみんなそうです。
何があれば、問題は解決するだろう。キャリアがあればいいんだ。どうやったらキャリアを伸ばせるだろうか。資格をとればいいんだ……と、「上へ上へ」の積み上げです。
〈中略〉
怪しげな奴に限って、すぐ効能を言い出す。
「すぐに痩せたいでしょう? それには秘密があります。どうすれば痩せるのか教えましょう」というふうに、痩せる方法ばっかり言うんです。
こういうのはダメ。役に立たない。
〈中略〉
どうすればいいのかなんて考えるのは、最後の最後。
というより底まで潜って「手がついた」ら、自然に解決法が浮かんできます。そういうふうに、自然に浮かんでくる解決法以外はすべて考えるに足りません。(p141-143)