さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)
評価 : (2.0点)

これはどういうジャンルに属する小説なの?一応ミステリなのか?ミステリにしてはちょいちょい仕掛けられる謎の規模が小さ過ぎるし、それら謎解きあたって仕込んだ伏線も、解決編ともいえる謎解きの件における説得力も、全く足りないと思う。また、折角ユーゴ紛争を取り上げ絡ませているのならば、そちらの方をもっと掘り下げて膨らませたらかなり面白くなっただろうにとも思った。一番気になったのが、主人公の語り口や登場人物のセリフ。「アニメじゃないんだからこんな喋り方をする高校生いないだろw」っていうのが素直な感想。いちいちキャラが立ち過ぎていて鼻につくというか、リアルさを感じられなくて、あまり作品に入り込むことができなかった。青春小説として余計な謎解きや、高校生が語るには違和感のある哲学を挟まず、素直に書き上げれば良い作品になったのではないかと思う。それともこれが俗に言う『ラノベ』とか言われるジャンルでアニメや漫画を楽しむような感覚で読むべき本なのかな?だとしたら僕の向き合い方に問題があるのだけれど・・・・。個人的にはいろいろ残念な作品でした。


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