「学び」で組織は成長する (光文社新書)
評価 : (5.0点)

オランダの婚姻はリベラルで、同性婚はもちろん、三人婚も認められています。
ちなみにオランダの婚外子の割合は40%。
ジョブシェアも当たり前ならば、専業主夫(男性が家事に専念)も普通。
ことの善し悪し、上手くいくかいかないかはどうでもよくて、
個人の自律に基礎付けられた社会制度には、見習うところも多い国だと個人的には思っています。
生き方の判断軸は自分にしかないということが当たり前になっている文化だからです。

さて、本題。
著者はそんなオランダで知った「ジョブ・シェアリング」を紹介しています。
ジョブ・シェアリングとは、同じ仕事を分担しあう仕組みなのですが、いいなって思ったのはそこではありません。

パートナー(夫婦)と教育の仕事をジョブ・シェアリングしている二人は、
教材開発と講師の仕事を週三日(水曜のみ二人とも出勤)ずつ共有しているそうです。
核家族世帯であっても、子育てに余裕が持てそうですね。

二人が自覚している仕事の共有がもたらした最大の効果は、
学びあいができる信頼関係の深化だったとふり返っています。
互いが一人で仕事していた時よりも、はるかに質の高い仕事ができるようになったそうです。

雇用主もそれを評価し、通常一人分の給与しか払わないのだそうですが、
1.5人分の給与を出しているとのこと。

ちなみに、夫婦関係が「共依存関係」であるかないかを判断する指標は
互いに成長する関係にあるかないかだそうです。


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