絶望の国の幸福な若者たち
つぶやき
評価・詳細レビュー
Rena Ikeda
53 册
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6 件
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22 件
(4.0点)
津田さんの『動員の革命』と、インターネットにより数多くの人と出会うことが簡単になった、という点で共通しているが、津田さんは、そこから楽観的に日本社会の変化に期待するのに、古市さんはそうはならない。古市さんの、学者としての立場により冷静に分析しているのを読むと、津田さんのように楽観論を取るのは難しい気がしてきた。 →詳細は本書まで。
引用
「今時の若者はけしからん」と苦言を呈する時、それを発言する人は自分がもう「若者」ではないという立場に立っている。そして同時に、自分は「けしからん」異質な若者とは別の場所、すなわち「まっとうな」社会の住民であることを確認しているのだろう。
つまり、「若者はけしからん」と、若者を「異質な他者」と見なす言い方は、もう若者ではなくなった中高齢者にとっての、自己肯定であり、自分探しなのである。
自分が「異質」だと感じたものを素直に認めてしまうと、自分が社会にとって「異質」な存在ということになってしまう。逆に自分にとって「異質」なものを「異質」だと断じてしまうことで、自分は「異質」ではないことになる。
(60頁)
つまり、「若者はけしからん」と、若者を「異質な他者」と見なす言い方は、もう若者ではなくなった中高齢者にとっての、自己肯定であり、自分探しなのである。
自分が「異質」だと感じたものを素直に認めてしまうと、自分が社会にとって「異質」な存在ということになってしまう。逆に自分にとって「異質」なものを「異質」だと断じてしまうことで、自分は「異質」ではないことになる。
(60頁)
佐藤の言葉に象徴されるように、若者に広まっているのは、もっと身近な人々との関係や、小さな幸せを大切にする価値観である。「今日よりも明日が良くなる」なんて思わない。日本経済の再生なんてことは願わない。革命を望むわけでもない。P13
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