最後の家族 (幻冬舎文庫)

著者
出版者
幻冬舎
価格
¥600
「だいじょうぶなの?お仕事」思わず聞いてしまった。何とかなる。秀吉は昭子の顔を見ずに、そう言った。会社が相当危ないんだろうな、と思った。テレビや新聞などでは、構造改革とか不良債権の抜本的処理とかが話題に上らない日はない。一週間ほど前に、構造改革って何なのかしら、と聞いた。弱いやつは死ねってことだ、と秀吉は答えた。(p126)
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親が苦しんだり焦っているのをお子さんは敏感に察知して、自己嫌悪に陥り、さらに自分を追いつめます。竹村から最初に言われたことだ。親が安定的で活き活きしているとお子さんはうれしいものなんです。(p124)
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引きこもりは赤ん坊に似ていると昭子は思うようになった。赤ん坊に説教したり、怒鳴ったり、命令を聞かないからと怒ったり、頼みを聞かなかったからと懲罰を加える人は異常だ。母親は、実際に育てていく過程で赤ん坊とのコミュニケーションを学んでいく。育児の本は参考になるが、実際には赤ん坊と接してみて初めてわかることのほうが多い。(p115)
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引きこもりに関わっている人で、いやな感じの人物に昭子は会ったことがない。威張る人や自分を飾る人がいない。ハセガワ・チームカウンセリングの女性も穏やかで、信頼できそうな人だった。引きこもりと向き合っている人たちは、説教とか命令とか叱責とか激励とか懲罰とか、そういったものにはまったく意味がないと、みんな骨身に染みてわかっているのだ。それも本で読んだり誰かに教えてもらって、ではなくて、実際に引きこもりの本人と対する間にからだに染みついていく。(p114)
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