自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか (青春文庫)

つぶやき

革命的な一冊
Kimiko 
読み始めました。(110828〜)
パワーがあります。熱いです。圧倒されます。

評価・詳細レビュー

(5.0点)

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210ページの薄い文庫本にも関わらず、ギトギトのとんこつスープの様な内容の濃さ。そのため感想を書きづらく、読了から結構時間が経っていたのですが、いざページを開くと、鮮烈に思い出せてしまいます。ここ最近で読んだ本の中でも名著だと思います。

副題の「あなたは”常識人間”を捨てられるか」にある通り、自分を含め「常識人間」の読者にとって、いわゆる『ツッコミどころ』が非常に多いのです。それはお笑いにおけるボケみたいな滑稽なものではなくて、岡本太郎という生き様に対して「そんな生き方出来ないですよ」っていう「常識人間」の物差しからついつい口にしてしまいたくなる衝動に近い。

それでも岡本太郎の提唱する『人間らしい生き方』に憧れてしまうのは、現代日本の社会生活の中で抱える閉塞感みたいなものを誰もが感じているからではないかと。岡本太郎はそんな閉塞感をぶち壊す生き方を、自らの経験則に基づいて非常に丁寧に解説を交えながら提唱してくれます。特に3章の内容である「岡本太郎さんの恋愛観、結婚観」に非常に感銘を受けました。

この本が刊行されたのは1988年。2012年の今、この本を読んでも読者の心を打てるのは、「人間らしく生きること」と「現代社会で生活すること」の間に存在する矛盾が24年間まるで変わってないという事実が存在するからだと思います。この事実は非常に悲しくもありますが、「人間らしさ」もとい「自分らしさ」を追求するというテーマがいかに普遍的であり永遠のテーマであるということの裏付けになるのかもしれません。

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引用

無条件に生きれば、何かが見つかる。だが、必ず見つけようとガンバル必要もない。
見つかってもいいし、見つからなくてもいい、と思えば目の前に何かが浮き上がってくるに違いない。
見つからないというのは、自分がそう思っているだけなのだ。自由になれば、ほんとうはそこから何かが見つかるんだ。
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何をすればよいのか、それがわからない、と言うかもしれない。それが、ごく一般的なのだ。誰もが何かしなきゃいけないと思っている。ところがその“何か”とは、いったい何なのか、よく考えてみると、てんでわからない。
こういう悩みは誰もがもっている、多くの人がそうだ。
では、どうしたらいいのか。ひとに相談したって仕様がない。まず、どんなことでもいいからちょっとでも情熱を感じること、惹かれそうなことを無条件にやってみるしかない。情熱から生きがいがわき起こってくるんだ。情熱というものは、“何を”なんて条件つきで出てくるもんじゃない、無条件なんだ。p.36
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他人から見ればとるに足らないようなバカバカしいものでも、自分だけでシコシコと無条件にやりたくなるもの、情熱をかたむけるものが見出せれば、きっと眼が輝いてくる。
これは自己発見だ。生きいてよかったなと思うはずだ。
何か、これと思ったら、まず、他人の目を気にしないことだ。また、他人の目ばかりでなく、自分の目を気にしないで、萎縮せずありのまま生きていけばいい。
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